呼吸器外科とは?
呼吸器外科では「Think globally. Act locally.」すなわち「世界的視野にたった最高水準で最先端の医療を追求し、それを地域の患者さんの診断から治療に活かしていく」ことを実践するために24時間体制で医療を行っています。
また、Evidence-based medicine(EBM:最新の医学的、科学的な証拠に基づいて最良の医療・治療を選択し実践するための方法論)に基づいた医療を行いながらも、「気診 心診」、「病気ではなく病人をみよ」の心構えを持ち、患者さんひとりひとりの病態に即した診療を心がけています。外科手術においては「痛くない」すなわち「創のない」手術という「夢」の実現にむけて、患者さんに優しい低侵襲手術に取り組んでいます。
呼吸器外科では肺癌(原発性、転移性)を中心に、呼吸器外科疾患全般(気胸、縦隔腫瘍、漏斗胸手術など)を対象に診断から治療まで行っています。
とくに肺癌に関しては臨床および研究の両面から診断と治療に力をいれており、年間200例以上の原発性および転移性肺癌の手術を行っています。 全身麻酔手術件数は、院内で年間260件以上、院外でも90件以上と、金沢大学呼吸器外科チームとして計350件以上の手術の執刀、指導を行っています。
各領域の手術で胸腔鏡を用いた体に優しい低侵襲手術を積極的に取り入れるとともに、呼吸器(腫瘍)内科、放射線科、病理部、理学療法部など他の優れた部門と連携して患者さんにとって最高の医療を実践できるように心がけています。
このために毎週1回、放射線科、病理部および呼吸器内科の医師との4科合同カンファレンスを行い、患者さんひとりひとりの治療計画を綿密にたてています。悪性疾患で集学的治療が必要な場合は呼吸器内科および放射線科と連携をとりながら、化学療法や放射線療法を含めた複合的な治療を行い、疾患に合わせた最高水準の適切な治療を提供しています。
近年では、中心型早期肺癌に対して、手術治療の他に、内視鏡的レーザー治療、気管支腔内照射、光線力学療法(PDT)による治療も行っています。さらに、気道狭窄に対しては症例に応じて内視鏡的レーザー治療、ステント治療を行っています。
次世代の呼吸器外科医育成
当科では次世代の呼吸器外科医育成のために、ドライラボや、動物を使ったウェットラボを利用した、胸腔鏡手術のトレーニングを行っています。また、ロボット操作の実習にも参加しています。
クリニカルパスについて
ほぼすべての疾患にクリニカルパスを使用し、不必要な術前・術後検査は行わず、すべての患者さんに均一な最高水準の治療を行っています。手術の翌日から歩行、食事を開始し、点滴を終了します。
医療設備の紹介
CT、MRI、DSA、アイソトープ、放射線治療(リニアック、密封小線源装置、ガンマナイフ)、各種内視鏡(蛍光内視鏡AFI system、細径気管支鏡を含む)、YAGレーザー、半導体レーザー、光線力学療法(PDT)装置、胸腔鏡、ビデオ縦隔
現在行っている臨床試験
- 非小細胞肺癌治癒切除例に対するUFT vs GEM/CBDCA併用療法による術後補助化学療法の無作為第II相比較試験(北陸Adjuvant研究会)
- 病理病期I期(T1>2cm)非小細胞肺癌完全切除例に対する術後化学療法の臨床第III相試験(JCOG0707)
- JCOG0802肺野末梢小型非小細胞肺癌に対する肺葉切除と区域切除の第III相試験
- JCOG0804胸部薄切CT所見に基ずく肺野型早期肺癌に対する縮小切除の第II相試験
- 非小細胞肺癌術後アジュバント治療におけるTS-1 vs。CDDP/TS-1の無作為第II相比較試験;化学療法効果予測因子の探索研究 (Translational Research 1) (WJOG4107)
- 胸腺内に限局する胸腺腫に対する胸腺腫切除術:多施設共同研究 PhaseII study of thymomectomy for thymoma localized in the thymus (JART02)
- 肺切除後細径ポリウレタン胸腔ドレーンの安全性評価の検討



















